精神科急性期治療
精神科の病態の中には、急性に症状が強まるものがあります。外来治療で急性期を乗り切れない場合は、入院治療を選択します。当院は精神科急性期治療病棟を有し、神奈川県や横浜市が運営する精神科救急システムに参画しております。
内因性精神障害
精神科の病態の中には、明確な心因(心理的原因)がないにもかかわらず、人生のある時点から症状が出現し、かつ明確な医学的原因がみつからないものがあります。これを、内因性精神障害と言います。具体的な診断名としては、双極症(躁うつ病)、うつ病、統合失調症、統合失調感情障害などが挙げられます。
内因性精神障害は、入院による急性期治療が奏功することの多い病態です。たいていの場合は薬物療法が有効であり、急を要する病態や薬剤抵抗性の病態に対しては、修正型電気けいれん療法(m-ECT)がしばしば著効します。
PTSD(心的外傷後ストレス症)、解離症など
トラウマ(心的外傷)を含むストレスを原因とする病態の経過中、自殺念慮などの重篤な症状を呈し、入院治療が必要となることがあります。入院が緊急避難として機能することも多く、入院中に薬物調整や適切なケースワークを行えることもあります。
自閉スペクトラム症など
自閉スペクトラム症などの(神経発達症)は生来性の病態であるため、入院治療によって完治することは期待できませんが、情緒の不安定さや自殺念慮などが強まったときなどに、入院による一時的な避難が意味を持つ場合があります。
その他の病態
その他、パーソナリティ症、強迫症など、多くの精神科的病態に対し、入院治療が適応になることがあります。入院をご検討される場合は、当院医療相談室までご相談ください。
ご受診を検討されている方へ
症状が急に悪化した場合や、ご自身では対応が難しいと感じるときは、ひとりで抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。当院では、経験豊富な医師・看護師・ソーシャルワーカーが連携し、患者様とご家族にとって最善の治療・支援をご提案いたします。
「これって受診すべき?」と迷われた際も、まずはお気軽に当院医療相談室までご連絡ください。あなたの回復の第一歩を、私たちが一緒に支えます。