当院では、厚生労働省により保険適用が認められているNeuroStar® TMS治療装置を用いたrTMS療法を行っています。薬物療法だけでは十分な改善が得られない中等症以上のうつ病患者様に対して、安全で効果的な新しい選択肢として提供しています。
TMS療法とは
rTMS(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation/反復経頭蓋磁気刺激療法)は、専用の装置から頭皮上に磁気刺激を与え、脳の神経回路を修正する治療法です。
脳の特定部位(特に前頭前野)を刺激することで、うつ病に関連する脳機能の活性化を促し、症状の改善をめざします。
以下のような特徴があります。
- 非侵襲的(頭部を切開したりしない)
- 意識を保ったまま施行可能
- 身体への負担が少ない
- 2019年より保険適用
当院のTMS治療(保険適応)
当院では、厚生労働省により保険適応が認められたTMS治療を実施しており、薬物療法で十分な効果が得られなかったうつ病の患者様を対象に、専門の研修を受けた精神科専門医が安全かつ適切に治療を行います。2024年よりNeuroStar®を導入し、精神科専門医による安全な治療管理体制のもとで施行しています。また、治療位置の正確性を高めるためにTMS専用キャップ(Cap)も導入しています。
治療対象
rTMS療法は、以下の条件を満たす成人のうつ病(大うつ病性障害)が対象です。
- 18歳以上
- 中等症以上の抑うつ症状がある方
- 薬物療法を一定期間行っても十分な効果が認められない方
※双極性障害や統合失調症は保険対象外です(自由診療の相談可)
| 実施場所 | 外来または入院(※原則は入院で施行) |
| 治療頻度 | 週5回 |
| 治療時間 | 1回約40分 |
| 治療回数 | 合計30回(約6週間を目安) |
治療中は精神科医による経過観察と副作用の確認を行いながら、安全に治療を継続します。
TMSキャップ(施行位置ガイド)導入
当院では、TMSキャップを用いた施行部位のガイドを導入しています。これにより、患者様ごとに最適な刺激位置を正確に設定でき、治療効果の向上と安全性の確保に努めています。
治療の流れ
当院では、厚生労働省により保険適応が認められたTMS治療を実施しています。薬物療法で十分な効果が得られなかったうつ病の患者様を対象に、専門の研修を受けた医師が安全かつ適切に治療を行います。
➀かかりつけ医にご相談ください
紹介状(診療情報提供書)をご用意いただき、当院外来への予約をお取りください。
②外来初診・評価
当院精神科医による診察と必要な検査(心理検査・身体検査等)を行い、適応を判断します。
③rTMS専門外来受診・治療開始
適応と判断された方は、入院のうえrTMS治療を開始します。
④治療終了後のフォローアップ
rTMS終了後は、かかりつけ医と連携し治療を継続いたします。
副作用・リスクについて
rTMS療法は副作用の少ない安全な治療法ですが、以下のような症状が一時的に生じることがあります。
- 頭皮や頭部の痛み、違和感
- 刺激部位の不快感
- 顔面のぴくつき、軽度の頭痛や肩こり
- ごく稀にけいれん発作(既往歴のある方は事前に確認いたします)
治療を受けられない方
rTMS療法は以下に該当する方には施行できません。
- 頭部に金属・磁性体・電子機器(例:脳動脈瘤クリップ、ペースメーカー、人工内耳など)を埋め込んでいる方
- てんかんやけいれんの既往がある方(慎重に評価が必要)
- 妊娠中の方(安全性未確立のため)
rTMS療法を希望される方へ
rTMS療法は、全てのうつ病の方に適応されるわけではありません。精神科専門医による評価のうえ、治療委員会の承認後に開始されます。
まずは、かかりつけ医にご相談のうえ、紹介状をご持参ください。ご不明な点があれば、当院外来窓口までお気軽にお問い合わせください。

