先輩インタビュー【看護師】黒田

あさひの丘病院 4階病棟

看護師

黒田 祐介

2014年4月入職

- 始めから医療系の学校で学んだり、病院で仕事をされていたわけではないのですね?

そうです。高校は医療や福祉とは何も関係ない普通科を出ています。

- 高校を卒業されたあとでヘルパーの資格を取られたそうですが、やはりどこかの時点で福祉関連の仕事をしようと思ったタイミングがあったのでしょうか?

後から思ったことではあるんですが、高校の時に知的障害者施設のお祭りのボランティアの案内があって、それに興味を持って参加したことがあったんです。もしかすると、そのあたりから少し介護関係の仕事への興味が湧いていた、ということかもしれません。

- ボランティア活動に力を入れていた学校だったのですか?

そういうわけでもなくて、たまたまその施設と学校とで、なにかの繋がりがあったようでした。あるときボランティアの募集があったので、せっかくだから行ってみようか、と友達と手を挙げて行ってきました。

- 施設のことも詳しくは知らないし、ものすごく介護に興味あったというところまではいかないけれども、ふとその気になって参加した、という感じでしょうか?

高校の時はそうでしたね。あとは、介護の仕事に入った大きなきっかけがもうひとつあります。自分は岩手出身なんですが、高校を出てから働いていた職場が東日本大震災でダメージを受けて、無くなってしまったんです。その職場は介護とは関係のない仕事だったんですが、当時、震災対策の一環として介護資格の取得を支援するという案内が来たので、少しでも再就職の役に立てばと思ってヘルパーの資格を取りました。

- 支援策だったとはいえヘルパーの資格を取ろうと思われたのは、やはり介護関係の仕事が再就職先として視野に入っていたということでしょうか?

高校時代にボランティアをやった経験も、少しは関係があったのかもしれません。はっきりと意識していたわけではないけれど、自分の中にそういう方面の仕事への興味が残っていたんじゃないかなとは思います。
ヘルパー2級を取ってから上京してグループホームに就職し、排泄介助や入浴介助、あとは食事を作って提供するという仕事を1年半やりました。

- 1年半、グループホームでヘルパーのお仕事をされて、その後、あさひの丘病院に来たということですね。何かきっかけがあったのでしょうか?

友達がここで働いていまして、その人から紹介されて看護助手として来ました。入職したのは3階病棟でしたが、身体の介助もあったし、やることはグループホームとそれほど大きくは変わらないので、特に違和感はなかったです。
あと、看護師になりたいという気持ちがあったので、ゆくゆくは看護学校に通いたいという希望は面接のときに先に伝えていました。

- 働いてるうちに看護師になりたいと思い始めたのではなく、転職してこられた時に、もう最初からそのつもりだったのですね。

そうです。紹介してくれた友達が看護師として働いていたんですが、いろいろ話を聞いているうちに、看護師もいいなと思うようになって、じゃあうちに来たら?と声をかけてくれたんです。

- では、転職した時には当院に奨学金制度があることもわかっていたんですね。

もうだいぶ前なので細かいことまでは憶えていませんけれど、資格取得のための融資があることや、取得後に一定の年数以上勤務すると返済免除になることなどは、たぶんその友人があらかじめ教えてくれていたと思います。もちろん面接のときには奨学金制度のことはあらためて聞いたと思いますが。
看護助手として入職して1年間勤務し、そのあと学校に通って看護師資格を取りました。看護師としていま4年になります。

- 看護師になる前からここで看護助手として仕事をしていたことで、資格取得後に良かった点などは何かあるでしょうか?

やはり周りのスタッフや患者さんも含めて、もともと知っている人たちと関われるわけだから、スタートラインが違いますよね。まず名前を覚えなきゃ、というところから始めなくて良いのは、やはり楽でした。看護師になってからわからないことがあっても、先に人間関係が出来ているので聞きやすかったですし、そういうやりやすさは感じました。

- 助手として仕事をしていた病棟に、そのまま看護師として配置されたのですか?

そうです。3階病棟で働きながら資格を取り、取得後も2年間は看護師として勤務しました。そのあと異動していまは4階病棟です。

ただ、環境としては同じ病棟で慣れていて、いろいろやり易かったけれど、やはり助手としての仕事と看護師の仕事はまるっきり変わりますから、そこのギャップというか、戸惑いがまったく無かったわけじゃないです。

- 具体的にはどのような戸惑いでしょうか?

うーん、なんて言えばいいんだろう。看護師でも助手でも、仕事内容に似た部分もあるんです。でも、当然ですが大きく変わる部分もたくさんあります。たとえば看護計画とか記録類のこともそうだし、配薬だって助手はしないけど看護師になればやりますよね。そうしたその1日の流れを組み立てることが慣れるまでは大変でした。最初からやることは決まっているわけですけれども、やらなきゃいけない仕事をちゃんと1日の中で組み立てる難しさ、みたいなものを自分は感じました。責任が増える部分も多いですからね、やっぱり。

- もとはと言えば看護師のお友達から話を聞いて、自分もなりたいと思って資格を取られたわけですが、実際になってみてやりがいみたいなものを感じることはありますか?

そうですね。自分がやれることが増えていくというのは、やっぱりやりがいがあるのかな。例えば、採血や点滴などは資格を取ってからでないとできないわけですからね。最初は緊張もするし、なかなかうまくいかないこともあったけれど、そういう処置も含めて新しい役割がうまくやれるようになってくる楽しさ、みたいなのはあるかもしれないですね。

- 最初は不慣れかもしれないけど、やっているうちにスキルも上がってくる。自分に対応できることが増えていくというのは嬉しいことでしょうね。

4階病棟は、新人には特にいいと思いますよ。入退院はもちろん、点滴などの処置やその他いろいろ、なんでもやらなきゃいけない病棟なので、仕事を覚えるという意味ではすごくいいと思います。オールラウンドに経験が出来ると思います。

- では、これから看護助手を経て看護師になりたい、と考えている後輩たちに向けて、何かメッセージありますか?

仕事をしながら学校に通うのは大変だとは思いますが、諦めなければどうにかなる、ということを強く言いたいです。

自分は半日授業の学校を選んだので、午前中に仕事をしてから学校に移動して、そのまま夕方まで授業を受ける。それを月曜から金曜まで続ける毎日でした。最初は学校が近かったのですが、途中からよそと合併して遠くなったので、通勤が大変でした。
特に早番の日は朝7時に病棟に入るものだから、正直、授業中にウトウトしちゃうこともあったかな(笑)。 途中で学校を辞めてしまう人も周りにけっこういましたしね。自分もスムーズに履修できたわけじゃなくて、はっきり言ってけっこう苦労したんです。でも粘ってなんとか資格を取ることができました。だから諦めなければ何とかなる、とぜひ伝えたいですね。

- ありがとうございました