神奈川病院について
神奈川病院は、精神科のさまざまな病態に広く対応している病院です。アルコール使用症、認知症、思春期と3つの専門外来を持ち、アルコール使用症に対する心理的治療や認知症の入院治療などの専門治療を行っています。また、修正型電気けいれん療法(m-ECT)およびクロザリル(クロザピン)治療に対応しており、薬剤抵抗性のうつ病や統合失調症の治療も行えます。

専門初診について
精神科一般初診

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精神科の様々な病態に対して、正しく診断して適切な治療を施すためには、十分な病歴聴取が必要です。そのため当院では、再来枠と別に十分な初診枠を設け、初診に十分な時間をかけられる体制を整えました。
当院の精神科外来は、下記のような幅広い病態に対応しております。
- 気分症 (うつ病、双極症など)
- 統合失調症、統合失調感情症
- 不安症 (パニック症、社会不安症、全般性不安症など)
- ストレス関連症 (適応反応症、PTSD、解離症など)
- 神経発達症 (自閉スペクトラム症、注意欠如多動症など)
- その他
- 当院の精神科一般初診は完全予約制です。
- 診察をご希望の方は、当院の医療相談室にお電話いただき、予約をお取りください。
- 継続通院が必要な場合、再診は原則的に平日午前となります。
- すでに入院を検討されている場合は、予約のお電話の際に、その旨をお伝えください。
アルコール使用症初診

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我が国には100万人を超えるアルコール使用症患者がいると推計されていますが、その中で治療を受けている人はわずか数万人であり、未治療者が非常に多くなっています。
当院は1984年からアルコール使用症の治療を提供してきました。また、1993年に開棟したアルコール使用症治療病棟は、現在でも横浜・川崎地域の民間病院で唯一のものです。入院、外来の両方について、様々なアルコール使用症の回復プログラムを用意しており、地域の依存症関連施設や自助グループとも連携しております。
当院のアルコール使用症初診では、患者さんおよびご家族からお話をお聞きした上で、なるべく患者様ご自身の治療意欲を尊重し、治療方針を立てていきます。その際に、血液検査や超音波検査などで内臓などへのダメージの有無を確認し、身体的緊急性を評価します。身体のためには断酒ができるに越したことはありませんが、直ちに断酒することが困難な場合、ハームリダクションの考え方に基づき、減酒治療から開始することもあります。
- 当院のアルコール使用症初診は完全予約制です。
- 診察をご希望の方は、当院の医療相談室にお電話いただき、予約をお取りください。
- アルコール症初診の予約が取りづらい場合、ご希望により、一般初診枠で診療することもできます。
- 継続通院が必要な場合、再診は原則的に平日午前となります。
- すでに入院を検討されている場合は、予約のお電話の際に、その旨をお伝えください。
当院のアルコール症初診/アルコール使用症治療病棟には、以下のような制約があります。ご了承ください。
- 入院のためには原則的に患者様ご本人の同意がに必要です。ただし、アルコール使用症の影響により、重度の精神病状態や認知症状態となっている場合は、その限りではありません。
- 当院は精神科単科病院であるため、重症の身体合併症を有する方の入院はお受けできない場合があります。
もの忘れ初診

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現在の我が国は超高齢化社会となっており、認知症の症状を呈する高齢の方が増加しています。それに伴って、「もしかして自分は認知症では?」と不安を感じるご高齢の方、および認知症の症状への対応に悩むご家族に対する支援の必要性も増しています。
当院のもの忘れ初診では、患者様およびご家族から症状や経過について丁寧に聴取し、それに基づいた診断と治療を行います。また、血液検査、頭部CT検査なども行います。認知症の症状を呈する疾患には様々なものがあり、それぞれ治療方針も異なるため、適切に治療するためには正しい診断が必要となります。
当院は、認知症治療の専門病棟を有しています。例えば、外出して頻繁に迷子になってしまう、家族に対し乱暴な行動に及んでしまうなどの理由で、通院での治療が困難な場合は、入院治療を選択することも可能です。
- 当院のもの忘れ初診は完全予約制です。
- 診察をご希望の方は、当院の医療相談室にお電話いただき、予約をお取りください。
- もの忘れ初診の予約が取りづらい場合、ご希望により、一般初診枠で診療することもできます。
- 継続通院が必要な場合、再診は原則的に平日午前となります。
- すでに入院を検討されている場合は、予約のお電話の際に、その旨をお伝えください。
当院のもの忘れ初診/認知症治療病棟には、以下のような制約があります。ご了承ください。
- 当院は精神科単科病院であるため、MRI、脳血流シンチグラフィ/SPECT、PETなどの高度な画像検査は施行できません。これらの検査が必要である場合、近隣の総合病院などに依頼することがあります。
- レケンビ、ケサンラ(抗アミロイドβ抗体製剤)の点滴静注には対応していません。
- 当院は精神科単科病院であるため、重症の身体合併症を有する方の入院はお受けできない場合があります。
思春期初診

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昨今、思春期および児童の精神科医療のニーズが増しており、公的病院においては、初診の待機期間が1年を超えることも稀でなくなっています。
そのような社会的背景を考慮し、当院においても、思春期の患者さんに対応した初診枠を設けることに致しました。
対象は、中学生および高校生年齢の子どもさんです。
- 当院の思春期初診は完全予約制です。
- 毎週木曜日の9:30から、初診の患者さんの診察をいたします。
- 診察をご希望の方は、当院の医療相談室にお電話いただき、予約をお取りください。
- 各月の初診予約は、前月の1日の9時から受付を開始します。例えば、7月分の初診予約は、6月1日の9時からの受付となります。1日が日曜または祝日の場合は、その翌日から受け付けます。
- 継続通院が必要な場合、再診は原則的に平日午前となります。
当院の思春期初診には、以下のような制約があります。ご了承ください。
- 当院で思春期初診を担当する医師は、公立病院の児童思春期精神科、児童相談所、療育センター、少年院などにおいて、思春期の患者さんの診療経験を持ちます。ただし、児童思春期の患者さんのみを診療する専門医ではなく、子どもと大人の両方を診ています。
- 当院は児童思春期の専門病棟を持たず、また個室の少ない病棟構造となっています。そのため、思春期の患者さんの入院のご依頼については、多くの場合、お受けできません。
- 当院の心理検査や心理治療の体制は、公的病院に比較すると、十分とは言えません。また、思春期向けのデイケアプログラムは用意しておりません。
- 当院は精神科専門病院であるため、低体重の摂食障害の患者さんの診療には対応しておりません。
- 当院では、ADHD(注意欠如多動症)の治療薬である精神刺激薬(コンサータ、ビバンセ)の処方には対応しておりません。なお、精神刺激薬でないインチュニブおよびストラテラ(アトモキセチン)の処方には対応しております。
神奈川病院の特徴
精神科急性期治療
準備中
アルコール使用症に対する心理教育プログラム
準備中
認知症に対する入院・通院治療
準備中
思春期患者に対する外来治療
準備中
修正型電気けいれん療法(m-ECT)
準備中
クロザリル(クロザピン)
準備中
神奈川病院の病棟
精神科急性期治療病棟<2A病棟>(57床)
精神科の急性期治療全般に対応するほか、アルコール使用症の治療も行っています。
一般的な薬物療法ほか、修正型電気けいれん療法(m-ECT)やクロザリル(クロザピン)治療にも対応しています。
回復期には、作業療法や心理教育ブログラムに参加できます。神奈川県の精神科救急医療システムにも参画しています。
アルコール使用症の患者様(原則として断酒意欲のある方)を対象に、解毒治療、離脱機の管理を行っています。
また、アルコール・リハビリテーション・プログラム(ARP)の提供を通じて、それぞれの患者様が適切な対処法を身に付けられるよう支援します。
精神科一般病棟<2B病棟>(56床)
急性期を脱しても、様々な症状の残存や、生活上の困難などのため、直ちに退院することが難しい患者様もいらっしゃいます。
個々の事情に合わせた適切な支援を行い、できるだけ早期の退院に向け、患者様・ご家族をサポートします。
2A病棟と同様、m-ECT、クロザリル、作業療法、ARPなどの心理教育プログラムにも対応しています。
認知症治療病棟<3階病棟>(50床)
在宅もしくは施設、他医療機関などにおいて、認知症による周辺症状や行動障害があり介護が困難な患者さんに対し、適切な介護、薬物療法、作業療法士による精神的、身体的なリハビリテーションの実施、歯科医師を中心とした摂食嚥下療法など短期集中的な治療とケアを行います。
音楽療法やドックセラピーなどもおこなっており、その人にあった過ごしやすい環境の提供に力をいれております。

院長あいさつ


初めて診察を受けてみようかと考え、迷いながらこのページをご覧になっている方もおられると思います。病院を受診するのは怖い、と緊張されている方もおられるかもしれません。
私が診察において長年心がけてきたことは、患者さんに「笑顔でお帰りいただく」ということです。病気のことで頭がいっぱいになり、他のことが考えられなくなって、話し相手も見つからずに孤独に過ごしている、そうした患者さんは少なくありません。精神疾患は、場合によっては長く上手に付き合っていく必要のある病気です。そのためにも、患者さんにはできるだけ明るい気持ちで診察を受けていただき、笑顔を日々の生活を乗り切るための糧にしていただきたいと願っています。お互い一緒に穏やかに歳を重ねていきませんか、そのような気持ちでこれまで多くの患者さんと長いお付き合いをさせていただいて参りました。
それでも、時には穏やかではいられない時もあります。ちょっとした出来事をきっかけに病状が大きく崩れかねないのもまた精神疾患の特徴です。そのような時は、無理を重ねて悪化させるのではなく、適切なタイミングで入院し、安定を取り戻すことも大事な選択肢になります。そうした受け入れ態勢を速やかに整えることができるのも病院の特長です。良い治療のためには、医師だけではなく様々な職種によるチームプレーが大切です。当院には経験豊かな多くの専門職スタッフがおり、それぞれが専門的な知見を活かしながら患者さんの回復をサポートしています。初めて病院を受診することを考えると緊張されるかもしれませんが、ご自分たちだけで無理に抱え込まずに、どうぞ身構えることなくお気軽にご相談ください。
患者さんおよびご家族が笑顔で日々を送ることができるように、私たちは精一杯の伴走をさせていただきたいと思います。
神奈川病院
院長 森 一和
所在地と連絡先
住所 | 〒241-0803 横浜市旭区川井本町122番地1 |
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電話番号 | TEL: 045-951-9811 FAX: 045-951-9761 |
交通案内 | 電車・バス【1】 相鉄線「三ツ境」駅北口より、若葉台中央行きバス(116系統=1番乗り場)にて「東根」下車(約15分)すぐ。 電車・バス【2】 JR横浜線「十日市場」駅南口より、若葉台中央行きバス(23系統=1番乗り場・65系統=2番乗り場)にて「終点」で、三ツ境行きバスに乗り換え、「東根」で下車(約30分)すぐ。 自動車【1】 保土ヶ谷バイパス・下川井インターより約1,5Km 自動車【2】 東名高速道路利用の場合は横浜・町田インターより約2,5Km |